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中村

実況中継


前回の「開き直り」の記事は、なかなかインスピレーションが来ないスランプの状態からそれを脱するまでがそのまま書かれていましたね。読みながら、「このプロセスがそのまま不調と修復だな」と思いました。ちゃんとつながっていました!

しかし、起こっている状況をそのまま、ありのまま書くというのは実はなかなか難しいことです。いろんな気持ちが湧いてくるし、いろんなことを考えているうちに、事実と自分の気持ちや推測がこんがらがってしまいます。特にストレスフルで大変な状況だったり、物事が大きく動く変化の時ほど。

だからこそ、逆に本当に今起こっていることだけに目を向けて、よく観察して淡々と実況中継してみると、自分が思っているよりシンプルですっきりしていた、なんて発見があるかもしれません。

次々にいろんなトラブルが起こるように感じる時も、冷静に実況中継することで少し距離を置いて遠くから眺めるような感じがして、全体の大きな流れが見えてゆったり構えることもできます。カメラのレンズを調節してズームアップして細いところまで見てみたり、思い切り引いてみたり、いろいろな角度から見てみたり、実況中継するには視点を変えることも必要です。だから難しくもあり面白くもあります。

時間の流れも同じようなことがあって、虫の声や、空の雲の形や、風の中に感じる湿度など、毎日の小さな違いに気づくことで、少しずつ秋が近づいてくるのを感じるように、小さな変化の中にある大きな時間の流れを理解できると、今をより深く感じられて、満たされた気分になります。

今回の担当は中村でした。

次回の担当は芳野です。

お楽しみに。


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