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中村

十五夜


こんにちは。

先月の 「8月」 からひと月、季節は夏から秋へと移ってきました。

この夏は自然災害が次々に起こって、ひとつのことが終わらないうちに次のことに注意が向かってしまって悲しい思いをされている方もいらっしゃることと思います。9月に入ってからも台風、地震と災害が続きました。

夏の終わりとともに、自然の脅威を感じる日々が終わってくれるといいのですが、まだ少し時間がかかりそうです。

被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げます。

さて、話題を季節の話に戻します。

今日は十五夜。

秋の空は空気が澄んで、月がひときわきれいに見えます。昔から人々はこの季節に月を眺めてきました。

なぜこの季節に月を観る慣習ができたのか、理由はいろいろとあると思います。収穫の感謝、豊穣の祈り。日が短くなってきた秋の夜に、明るくまんまるに照らされた満月は目立つし惹かれます。

でも、月は一年中見えているはず。季節の風物詩になるのは不思議ですね。秋じゃなくても他の季節にももちろんあるし、満月じゃない時も三日月や半月の時も、照らされず見えない部分はあっても、いつも丸い形で地球の周りを回っています。

夜はまだ気づきやすいですが、日中だと月が見えていてもちょっと気づきにくいぐらいです。

いつも同じ形でそこにあっても、光と陰の加減や、周りの明るさの違いで気づかれたり気づかれなかったり、目立ったり目立たなかったり。

十五夜は、「あ、ずっとそこにあったのね。改めて見るときれいだなあ」と月を思い出す日、ということかもしれません。

十五夜ではなくても、何かのきっかけで月に気づいたり、普段はちらっと見るだけなのに、しばらく見入ったりすることがあります。そういう時間はいつもより少し満ち足りた気分になります。

いつも、すべてのことに気を配り、気づいている、というのはとても難しいことだと思います。

でも、当たり前のようにあるものの美しさを改めて感じる時間というのも、素敵ですね。今日はそんな日になるといいですね。

ちなみに、暦の上での十五夜は今日ですが、満月は明日です。十五夜見逃した方も、十六夜、チャンスがあります。

今回の担当は中村でした。

次回の担当は芳野です。

お楽しみに。


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