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芳野

トリックスター

こんにちは。

すっかり涼しくなって、秋が感じられる気候となりました。

家の前の休耕田では、私の大好きなコスモスが満開に咲き誇っていて

何となくザワザワしていた心が落ち着いたように感じています。


少し前に、「トリックスター」に出逢いました。笑。

「トリックスター」とは、神話や伝説の中で物語の進行をクルッと変えてしまうような

「いたずら者」のことです。

カウンセリングでは、よくこの「トリックスター」が現れると言うカウンセラーが多くいます。

クライアントさんが悩みを話し、その思いを受け止めることを重ねていくと

この「トリックスター」が現れて事態が急に変わっていい方向へと向かっていく、というわけです。

あるクライアントさんが、ご家族の悩みを抱えていらっしゃいました。周囲の人に相談すると、そのご家族の考え方を変えられるような手立てを勧められることばかり。でも、なかなか上手くいきません。

よくよく話を聞いていくと、クライアントさん自身、ご家族の考え方に困ってはいるものの、それが家族への愛情の形だということも感じ取っているのです。


そこで、その考え方を否定して変えようとするのではなく、それはそれとして大切に受け止め、平行して違う健康的な方向からの考え方を伝えていくのはどうかと提案させて頂きました。

クライアントさんは、ご家族の考え方を否定しなくていいという方法に安堵して、帰って行きました。

次の回、クライアントさんはニコニコしてやってきました。

別の事象が起こって、悩んでいたご家族の考え方のこだわりが別の方向へ向いて困っていたことが収まったというのです。

トリックスターが現れたのです。


答えやゴールはいつも考えているところより斜め上の方にある、と私はイメージしています。

壁にぶつかっている人は、壁が鼻先につくほどの距離にいてぶつかっているから一歩下がって周りを見渡してみればいいんだ、と表現する人もいます。

悩んだとき、答えが見つからないとき、その答えは今の自分の器の外側にあります。ホッと安堵したり、諦めて力が抜けたりして器の外に放り出されたときに「トリックスター」は現れるのです。


今回出逢ったトリックスターの才腕は見事でした。

次はどんな手際を見せてくれるのか。

今から楽しみです。


では。また、おもしろいことがあったら報告しますね。


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